こんにちは。冨樫純です。
唐突ですが、テレビ見てますか?
ぼくは、よくテレビを見ています。
そこで、今回は、テレビがおかれている現状と生き残るためにどうしたらいいか調べてみました。
現状
①ネットがメディア業界に手を伸ばし始めた
ネットが既存のメディア業界に脅威を及ぼし始めたのは、2000年代前半からだと言われています。
象徴的な例は、2005年のライブドアにあるニッポン放送株の敵対的買収。
また、同年、楽天によるTBSの買収問題と
YouTubeのサービス開始がありました。
さらに翌年2006年、ニコニコ動画のサービスがスタートと、GoogleによるYouTubeを買収。
実に多くのネット業界がメディア界に足を踏み入れてきた時代であることがわかります。
2000年以降、ネット広告の売上額はテレビ広告の売上額を猛追し、2014年に1兆円になりました。この広告売上費は、テレビ以外にない数字だったため、広告業界のなかでは大きな出来事となりました。
ただし、2014年以降は、テレビの広告売上が下がることはなく、ネットとの共存が続いています。
しかし、その一方で、次の手として、アメリカ発の「ネットフリックス」、Amazonが運営している「プライム・ビデオ」などが忍び寄ってきており、結果として日本のテレビはそのようなネットに徐々に居場所を奪われていることがわかります。
②視聴者の層の変化
そもそも、テレビの主な視聴者は誰なのでしょうか。
2000年代に入るまでは、流行に敏感でかつ消費意欲の高い20〜34歳の女性、20〜34歳の男性だと言われていました。
ところが、少子化や経済成長によって、この層たちの影響力は縮小化してしましいます。
そこで、次のメインの視聴者層となったのは60歳代の高齢者層です。
若い人たちはテレビを見なくなる一方で、60歳代の人々は、1割程度しか職についておらず、さらに、7割の高齢者が地域における活動にも従事していないこともわかってきました。
高齢者がテレビを見ているという現状に今は支えられていますが、若い世代を始め、多くの層からテレビ離れをしてしまっていることは明白です。
テレビが生き残るために
①ターゲットを変化させる
現代では、未婚率がどんどん上昇しています。未婚の人々の多くは、年齢を重ねてからも現役で働いています。
つまり、今後は、より多くの人たちが仕事に時間を使うことになり、テレビを見る時間は今以上に短縮されていくでしょう。
例えば、専業主婦をしていた女性たちも、子育てが一段落した段階で、フルタイムで働き始めるケースが今後も増えていくと考えられます。こうした流れから考えられることは、テレビに充てられる時間はますます削ぎ取られていくということです。
しかしその一方で、ネットを使わない60代、70代の人たちは、平均寿命からするとあと20年くらいは健在だと考えられるため、テレビはこれからも彼らを意識したコンテンツづくりを続けていく必要があり、彼らをターゲットとしたテレビ番組であれば、生き残っていく可能性は少なからずあると考えられます。
②スマホよりテレビが良い!の時代が来る可能性も!?
また、テレビとネットの大きな違いには、「テレビの大型化」があります。
テレビの大型化によるメリットは、子供たちの目に優しいという利点です。
また、スマホ疲れや老眼などによって、スマホの小さな画面からテレビの大きくて鮮やかな画面で見るほうがよい、となる傾向も現状で見られています。
そうすると、1部屋に1台の時代から、大型のテレビを一家に1台、という時代に戻る可能性が高いと考えられます。
そうすると、家族みんなでテレビを見れるように、小学校高学年から中学生向けの番組の増やすという方法もある。そのような意味でも、高齢化社会は、テレビにとっては追い風です。
③「テレビ局」から「コンテンツ作り」へのシフト
今は、ネットフリックスのような新しいメディアが登場しています。この新しいメディアは、ネット配信をしつつもテレビ局のようにドラマやドキュメンタリーを作り、アカデミー賞への参加も目論見つつあります。
「ネット的でもなくテレビ的でもない」ネットフリックス。それはいわば、“放送と通信”の融合です。
テレビ業界もそこを目指していくことが求められています。
つまり、「テレビ局」という名称を捨て、エンターテインメント制作集団への脱皮を図ることです。
テレビ局が制作したものを発表する場は、地上波だけで限定するのではなく、ネット、映画など幅広い範囲に設定することが必要です。
例として、出版社であるKADOKAWAが挙げられます。KADOKAWAは、もともとは書籍だけを出版していましたが、そのうちに映画製作、ライトノベル、コミックと、アウトプットのパターンを増やしてきました。
さらに、ネット上で電子ブックも配信しています。出版だけにこだわらなかったKADOKAWAだけは、現代の出版不況のなかでも、売上高は横ばい状態を維持できています。
KADOKAWAのように、「自分たちの価値は、紙の本を出版するという手段にあるのではなく、コンテンツ制作にある」ということにテレビ業界も一早く気づき、その道を模索する必要があります。
下記のサイトを参考にしました。
https://careersupli.jp/work/tv/