こんにちは。冨樫純です。
「家族介護についての金銭給付」に関するコラムを紹介します。
金銭給付に反対の意見がぼくには、かなり説得力があるように思えます。
ドイツの介護保険制度では、家族介護についての金銭給付が行われている。
日本でもさまざまな議論が行われたが、結論としては介護保険で家族介護についての金銭給付は行わないこととなった。
金銭给付に反対の意见として代表的なものは、次のようなものであった。
①家族介護が固定化され、女性が家族介護に拘束される。
②現金をもらい続けるために、高齢者をできるだけ自立させずにおいて要介護状態を長引かせようとするおそれがある。家族介護だけでは介護の質を確保できないおそれがある。
③家族介護に頼ってサービスの拡大が十分に図られなくなるおそれがある。
④費用の増大につながる。
これに対して賛成の意見として代表的なものは、次のようなものであった。
①外部のサービスを受けるか家族介護かは高齢者や家族が選択すべきで、介護をする家族と介護をせずに外部サービスを利用する家族の公平を考
えるべき。
②高齢者の希望も実態としても家族介護が多く、介護のために支出も増えているという実態への配慮。
下記の本を参考にしました。
『はじめての社会保障 』福祉を学ぶ人へ
椋野美智子・田中耕太郎著 有斐閣アルマ