とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

終身雇用制のメリットとデメリット

こんばんは。冨樫純です。

本を紹介します。

 

①この本との出会い


元々労働経済学に興味があり、先生が薦めていた本なので、読んでみようと思いました。

正直、教科書なので興味がある人は少ないと思います。


②こんな本です。


『雇用制度の経済学』

   荒井一博著

   中央経済社

  

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本書は、終身雇用制と年功賃金制という日本の代表的な制度を、経済理論的に分析することを主な目的としている。(本文より引用)

 

③こんな言葉が響きました。


企業が終身雇用制を採用すれば、景気減退期に過剰な労働力を抱え込むことになる。これは、景気が回復して需要が増大したときに直ぐ使える労働力なので、労働保蔵(labor hoarding)と呼ばれる。労働保蔵が小さいと景気後退期の費用は少なくてすむが、景気がよいときに(必要ないしは生産的な)労働力が不足することになる。パートタイム労働者やアルバト労働者を臨時に採用する方法も考えられるが、彼らは企業特殊人的資本を蓄積していないので、それほど生産的でない場合が多いであろう。逆に労働保蔵が大きいと、景気のよいときに労働力不足に直面する可能性は低くなるが、景気後退期の費用が大きくなる。このジレンマをある程度克服する方法として、多くの日本企業が採用している方法は、労働時間による譋整である。好景気の局面では残業などによって労働時間を増大させ労働力不足を補う。また景気後退局面では、残業をなくして実質労働時間を減少させる。

(本文より引用)


④この本が気になった方への2冊はこちら


『文化の経済学』

  日本的システムは悪くない

  荒井一博著

  文春新書


『日本の労働市場

   経済学者の視点

   川口大司著

   有斐閣


興味を持ってくれた方はいるでしょうか?

興味を持った方は、是非読んでみてください。