とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

「朝まで生テレビ」はディベートをしているわけではありません。本来のディベートとは?

こんにちは。冨樫純です。

本を紹介します。


①この本との出会い


ディベートと言えば、「朝まで生テレビ」をイメージする人も多いと思います。

でも、あれは本来のディベートではないと著者は主張します。

本来の姿に興味が湧きました。


②こんな本です。


『ザ・ディベート

  ー自己責任時代の思考・表現技術ー

  茂木秀昭著

  ちくま新書

  

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ディベートと言えば、「ああ言えばこう言うという詭弁術とか、言葉で相手をとっちめる技術と思いがち。和を乱す「非日本的」なものとして排除されてきたのも事実だ。だが「朝まで生テレビ」はディベートではない。実は誰でも既に、会議や交渉というビジネスの場で、テーマを設定し、データを集め問題の枠を作り、複数の議論パターンを考え、自説を主張し相手に反駁するという経験をしている。これをより方法的に相互の信頼のなかで実現していく技術こそがディベートなのだ。(帯部分より引用)


③こんな言葉が響きました。


ディベートのようなルールに基づく議論の場合、話す回数や時間も平等の機会が与えられていますが、「朝まで生テレビ」に見るような論戦は、参加者の話す時間や回数は、割り込みの素早さや司会者の裁量によるところが大きく、必ずしも公平な発言の機会が与えられません。

また相手の話を聞かずに自分の言いたいことを言うだけでも済んでしまうため、議論がかみ合わず平行線をたどったり、朝まで話しても結論らしいものがでないこともしばしばあります。

それに対して、ディベートは問題点を明確にするだけでなく極力あいまいさを排し、具体的な根拠をもとに、より効果的な解決策を模索し合うものですから、相手の議論をよく聞き議論の本質をさぐる、ということの訓練となります。

(本文より引用)


④まとめ


ディベートと言えば、ああ言えばこう言うという詭弁術とか、言葉で相手をとっちめる技術と思いがちですが、本来はそうではありません。


⑤この本が気になった方への3冊はこちら。


『はじめてのディベート

  聴く・話す・考える力を身につける―

  しくみから試合の模擬練習まで

  西部直樹著

  あさ出版


『議論のレッスン』

   福澤一吉著

   生活人新書


『反論が苦手な人の

    議論トレーニング』

    吉岡友治

    ちくま新書


興味を持ってくれた方はいるでしょうか?

興味を持った方は、是非読んでみてください。