こんにちは。冨樫純です。
政治哲学に興味があり、それに関連する本を読んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
功利主義批判
正義とは何か―現代正義論の出発点となったロールズ正義論の答えは、エピグラフにあります。
ロールズの考える正しい社会では、社会全体の福祉の増大よりも、個人の自由と権利が一定の優先権を持ちます。
がありました。
功利主義は、18世紀から19世紀にかけてベンムとミルによって体系化された思想で、快楽の増大と苦痛の減少の追求を、人間本性に照らして善と見なします。
そしてこの基準に則った個人の行為や社会の制度を正しいものとします。
「最大多数の最大幸福」という言葉で有名な、個人の自由と権利よりも社会全体の福祉の集計量の増大を優先する考え方です。
19世紀後半にシジウィックに受け継がれた功利主義はその後、経済学のなかで影響力を維持し続けていました。
そのなかでロールズは「ベンサムやシジウィックおよびエッジワースやピグーといった功利主義の経済学者たちの見解」、つまり古典的な功利主義に照準を合わせて、その弱点―個人の不可侵なるものの蹂躙を克服する正義構想を打ち立てようとしたのです。
感想
「社会全体の福祉の増大」と、「個人の自由と権利」のどちらが優先されるべきかは難しい問題だと感じました。
下記の本を參考にしました
『正義とは何か』
現代政治哲学の6つの視点
神島 裕子著