こんにちは。冨樫純です。
本を紹介します。
①この本を選んだ理由
ジャニーズ問題で、男性の性犯罪被害が注目されましたが、その現実や深刻さを知りたくなり、購入しました。
②こんな本です
『男性の性暴力被害』
宮﨑 浩一 他1名
性暴力とは、同意のない中で行われる性的言動すべてのこと。
その被害者は女性であることがこの社会では自明とされてきたが、しかし、現実には性暴力被害は男性にも起こりうる。
なぜ彼らの被害は今まで見えなくされ、いかに「なかったこと」にされてきたのか?
その背景には、社会的に構築された「男らしさ」の呪縛があるのではないか?
今ようやく様々な事件が報道されるようになり、事態の深刻さが認識されつつある中、本書は男性の性暴力被害の実態、その心身へ及ぼす影響、不可視化の構造、被害からの回復と支援の在り方まで等を明らかにする。
③ こんな言葉が印象に残りました
女性加害者の実際の行為としては、次のようなものが挙げられます。
肛門に指や物を挿入される、同意もなく男性器やお尻を触られたり舐められたりする、自慰行為を強要される、無理やりキスをされたり抱きついたりされる、同意もなく服や下着を脱がされる….………。
このような女性が主体の行為に加え、「させられる」被害として、性行為を強要される、具体的には男性器を女性の膣や肛門に挿入させられる、同意もなく女性の陰部や乳房を触らされる、キスさせられる、というものもあります。
不快に感じるような性的な言葉がけや性的誘惑も性暴力にあたります。
この中でも特に「させられる」被害は分かりにくく、潜在化していることが多いと考えられます。
繰り返しになりますが、たとえ同意がなくても、男性器は物理的な刺激を受けると恐怖を感じるときでも勃起・射精します。
例えば立場や関係性・状況のために相手の要求を断りづらいような中で、戸惑いながら、あるいは恐怖の中で男性器を触られたり舐められたりして勃起し、そのまま挿入させられるというケースが実際にあります。
「勃起して挿入するのは自分もその気があったからじゃないか」と、周囲の人間は(時には被害者自身も)思いがちですが、勃起や射精は必ずしも意思に関係のない生理的な反応です。
(本文より引用)
④この本が気になった方への2冊はこちら
『男子という闇』
少年をいかに性暴力から守るか
エマ・ブラウン 他1名
『マジョリティ男性にとってまっとうさとは何か 』
#MeTooに加われない男たち
杉田 俊介著
興味を持ってくれた方はいるでしょうか?
興味を持った方は、是非読んでみてください。