とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

母乳育児を勧めるべきか

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、経済学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル 

 


母乳育児を阻む壁

 


母乳育児のメリットはややオーバーに喧伝されてきたとしても、乳児の健康に対する効果は間違いありません。

 


お母さんが母乳育児を望むなら、ぜひ取り組んでほしいと思います。

 


しかし、母乳育児の最大の障害はその手間です。 特に働きながら子どもを育てるお母さんにとって、母乳育児には大変な苦労がともないます。

 


働く時間や就業そのものを犠牲にすることも少なくありません。

 


歴史的に見ても、母乳育児からの「解放」が女性の労働市場進出を支えてきたとする研究があります。

 


この研究では、過去の新聞に出稿された広告を追うことで、粉ミルク登場以降、その値段がどのように推移してきたかを調べました。

 


調査によると、1935年から1960年にかけて粉ミルクの値段は2パーセントも下がりました。

 


値段が劇的に下がるにつれて、粉ミルクはお母さんたちの間で広く普及しました。

 


とりわけ、働くことを希望するお母さんたちにとっては大きな育児負担の軽減につながるため、粉ミルクの普及は当時のお母さんたちの就業の増加に大きく寄与したと分析されています。

 


幸い、2018年の厚生労働省の乳等省令改正により、日本国内での液体ミルクの製造・販売が可能となりました。

 


お湯で溶かしたり、温めたりといった作業が不要で、すぐに飲ませることができるため、非常に便利だとされています。

 


私自身もカナダに住んでいた頃に何度か使ったことがありますが、たしかに便利です。ちょっと値段が高いのが気になるところですが、液体ミルクをうまく利用することで、育児負担を軽くできるのならば、特に働くお母さんにとっては大きな助けとなることでしょう。

 


働きながらの母乳育児はお母さんに多くの負担がかかります。お母さんに対する十分なサポートなしに母乳育児を推進することは、結果的にお母さんに負担を押しつけることになりますし、女性の労働市場進出の妨げになりかねません。

 


感想

 


母乳神話をぼくも信じていましたが、働く女性にとっては負担になることを考えると、社会的には望ましくないかも知れないと思いました。

 


下記の本を参考にしました

 


『家族の幸せ』の経済学 

  データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実

  山口 慎太郎著

  光文社新書

 

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