こんにちは。冨樫純です。
独学で、政治学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
政党の誕生
社会主義政党は自らを労働者階級の政党と定義してきたし、公明党は主として創価学会員によって支持されてきた。
日本人の政党支持は、その人の就いている職業によって決まる度合いが高かった。
自民党は1960年代までは、農林業者と商工業者の政党であったといえる。
ただし、1970年代以降、自民党はあらゆる職業グループからまんべんなく支持を集め出した。
社会党は労働者の政党といわれてきたが、1985年には労働者の社会党支持は16%にまで落ち込
んだ。
支持者の中には労働者が多いといっても、労働者全体の中での社会党支持は少数派になっている。
つまり、職業によって政党支持が決まる傾向は時代とともに低下してきたといえる。 社会集団の
利益を代表するから政党がある特定の政策を採るという関係は、日本では曖昧になってきたといえる。
もう1つの理由は、選挙を戦わなければならないからである。 選挙で支持者を固めて当選するには組織がいる。これが政党の基礎になる。
アメリカには民主党と共和党が存在するが、この2大政党は政策に関する考え方の違いを反映するというよりも、小選挙区で当選するという必要で発生してきたという傾向が強い。
そのため、議会の法案審議で、しばしば政党の違いと関係なく投票が行われている。
1993年以降の政界再編によって、日本でも新進党という大きな野党が出現し、これに対して自民党・社会党 新党さきがけの連立与党が対峙する図式が出てきた。
その後、政界再編は進み、自公の連立与党に対して、野党第1党として民主党が存在している。
しかし、民主党の議員がどのような政策を実現しようとしているのかは今のところ必ずしも明らかではない。
それにもかかわらず、民主党が1つの党としてまとまっているのは、選挙が小選挙区制で行われるために、まとまっておくことに利益があるからである。
分裂すれば、与党陣営全体に対してはもちろん、自民党に勝利することもおぼつかない。
さらに選挙が近づけば、野党陣営に選挙協力の話が出てくるのも、選挙での生き残りのためである。
日本の政党もアメリカ型になっていくのかもしれない。
しかし、社会集団の代表としての場合はもちろん、選挙目当てで政党ができても、どの党が政権をとるかで選挙が争われるため政党間に政策の違いが現れてくることもある。
その違いには、共産党や社民党、あるいは全体主義政党のようなイデオロギーの違いから、現在のアメリカの民主党と共和党のように政策の色合いの違い程度のものまで、いろいろある。
感想
昔は、政党の背景がわかりやすかったので、投票もしやすかったと思います。
現代では、政党内でも政策に違いがあることがあり、政党の意義がないように感じます。
下記の本を参考にしました
『はじめて出会う政治学』
構造改革の向こうに
北山 俊哉 他2名
有斐閣アルマ