こんにちは。冨樫純です。
独学で、社会学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
アノミーの自殺
もうひとつ、現代社会に特徴的な自殺のタイプを紹介しましょう。
アノミーの自殺です。
なんだそれは?と思うでしょう。
直訳すれば、「無規範」となりますが、「個
人をとりまく規制や拘束力がなくなる」くらいの意味と考えてよいと思います。
『自殺論』の作者は、経済の動きと自殺率に関係がないかどうかを調べているうちに、ひとつ気づいたことがあったのです。
それは株の大暴落や不況など、景気が悪い時に人生に絶望して自殺率が高くなる、これはなんとなく理解できます。
しかし、そればかりでなく、景気が非常に良い時も自殺率が上がるという統計的事実を見つけた
のです。
ふつう景気が良くなって生活が豊かになれば、わたしたちは幸せになると思います。ところが現実はその逆で、不幸にもなっていくというのです。
なぜでしょうか?
みなさんは何かむかつくことはあるでしょうか? 学校に対してだったり、親だったり、友人だったりするでしょう。これはまだむかつく対象があるだけよいのです。
反発する相手がいるわけです。それがなくなったらわたしたちは満足がいくのか?
答えはそうではないのです。現実は逆なのです。
人間の欲望はとどまるところがない、つまり無制限なのです。 自由になるとその人は自由を謳歌するどころか、いつまでたっても満足感が得られず、最悪の場合には強い焦燥感と失望感を味わったあげく、自殺することもあるのです。
なぜならまったく拘束するものがないとは、戦う相手もいない、むかつく相手や対象もないわけです。せいぜい怒っているうちが華です。
欲望のコントロールがきかなくなり、気だけがあせってほんのわずかの失敗にも耐えられなくなってしまいます。
感想
個人的にはこの自殺のタイプが一番説得力があると思いました。
下記の本を参考にしました
『体感する 社会学』
金菱 清著