こんにちは。冨樫純です。
独学で、政治学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル ヒューム
スコットランド啓蒙と、カントリ派とコート派の論争の結節点に位置するのがヒュームである。
商業と学問が発達するにもかかわらず、理性と情念、自由と権威の間の対立が最終的に克服不能と考えたヒュームは、むしろ両者の緊張関係を創造的なかたちで活かすことを考えた。
ヒュームは、名誉革命によって確立したイングランド国制を君主政と共和政の妥協としてとらえ、伝統的な土地所有階級と新興の不動産所有階級についても、それぞれの役割を認めて両者の共存をはかった。
そのようなヒュームにとって、正義とは何であったか。
正義をあくまで人工的なものとしてとらえたヒュームは、理性ではなく情念こそが正義を支えていると考えた。
人間はその欲求を満たすために社会を築くが、やがて社会を営む上で、それにふさわしい習慣を形
成する。
所有権もまた、他人の財産には手を出さないという「暗黙の了解」として形成された。
その方が社会もうまくいくと思って人々が従っているのが正義であり、明示的な契約によるものではない。
感想
その方が社会もうまくいくと思って人々が従っているのが正義であり、明示的な契約によるものではないという箇所がおもしろいと思いました。
「自然」と社会がうまく回るようになると考えているのです。
ちょっと信じられない考え方かもしれませんが。
下記の本を参考にしました
『西洋政治思想史』
宇野 重規著
有斐閣アルマ