とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

ギリシアとローマの違い

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、政治学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル ギリシアとローマの違い

 


ギリシアとローマの違いをまとめておこう。

 


同じような都市国家から出発したものの、ギリシアでは統一的な権力は現れず、諸ポリスの併存状態が続いたのに対し、ローマはイタリア半島を統一するのみならず、地中海周辺から東方に至る大帝国へと拡大していった。

 


その一因は、ギリシアとローマにおける市民のあり方の違いにある。

 


ギリシアの場合、市民の地位はそのポリスの市民を父にもつ成人男性に限られ、 どれだけ長く暮らしても外国人が市民に加えられることはなかった。

 


これに対し、ローマの場合は、征服した国の市民にローマ市民権を与えることで、自らの軍事力を強化していったのである。

 


このような違いをさらに遡れば、それぞれの共同体観へと行き着く。ギリシア人にとって、市民に重要なのはポリスの政治に参加することであった。

 


高度なデモクラシーを実現したのも、 彼らが濃

密で閉鎖的な共同体を築いたことと無縁ではない。

 


これに対し、ローマでは共和政の全盛期においても、貴族と平民の対立は続いており、ギリシアのように一足飛びにデモクラシーを実現することはなかった。

 


ローマに併合された国の人々も、ローマ市民権を付与されることで一定の法的・社会的権利を保障されたが、ローマの政治に直接参加することはなかった。

 


このようにギリシアとローマは、以後の西洋政治思想史に対し、二つの重要な政治モデルを残したといえるだろう。

 


一つは閉鎖的な都市国家のデモクラシーであり、市民による政治参加と自由な決定を重視した。

 


もう一つは開放的な帝国であり、普遍的なローマ法の下に異邦の市民を統合し、それをむしろ拡大の原動力へと転化させた。

 


感想

 


ギリシアとローマは違いがあることは理解しました。

 


格差や階層は共通してあったことも理解しました。

 


下記の本を参考にしました

 


『西洋政治思想史』

 宇野 重規著

 有斐閣アルマ

 

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