こんにちは。冨樫純です。
独学で、社会学を学んでいます。
そこから、個人的に関心のある話題を取り上げて、紹介したいと思います。
感想も書きたいと思います。
話題 ヤクザに対抗する
素人にも対策はある。
対ミンボー・コミュニケーションは実行可能である。ただし、全員に可能とは限らないが。
40数年間ヤクザと対決してきた宮本は、最初が肝心だと言う。
ぜったいに金を出さない、ヤクザと交渉するときは一人で行かない、ヤクザとの会話を録音しておく、ハッタリを見抜くなど、トラブルを回避する大事な方法はほかにもある。
しかし、最初が一番大切なのだと。
たとえば、ヤクザの肩に触れてしまったとしよう。ヤクザは因縁をつけてくる。
あなたは故意に触れたわけではない。
だから謝る必要などないと思う。
しかし、それがトラブルを大きくするリスクになる。
ではどうすればよいか。
真摯に謝れ。それが宮本の答えである。
真摯に謝るのであるから、相手がヤクザだからといって、特殊な人を見るような目つきや表情をしてはいけないし、必要以上におびえてもいけない。
また、あなたが経営する店にヤクザがやってきた。あなたにみかじめ料(用心棒代)を要求している。そんな理不尽な要求は呑みたくない。
そういうときは、ヤクザの目をまっすぐ見据えて、人間対人間として話す。わかってくれるまで,一歩も引かない。そんな気概は必ず相手のヤクザに伝わる。その気概を持てと。
対ミンボー・コミュニケーションは、 もう技術の問題ではない。
勇気、気概といった言葉でしか表現できない態度の問題なのである。
勇気や気概が必要で重要な理由は、たとえ素人相手でもヤクザはつねに命がけだからだ、と宮本は言う。
連中が店で突っ張るときは、ある意味で命を張っているのだ。決してシャレや冗談でやっているわけではない。
だからこっちも命がけで説得しないと通じない。
少しでもなめるような素振りをしたり、見くびったりしたら容赦しないだろう。相手が堅気であっても彼らはいつも真剣勝負なのだ。
感想
ヤクザ映画などを見ていると、オドオドせず、堂々としている素人がヤクザを黙らせたりしていますが、あれは、現実的な対応なのだと思いました。
下記の本を参考にしました
『コミュニケーションの社会学』
長谷 正人 他1名
有斐閣アルマ