とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

学生が資格をなぜ求めるのか?

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、社会学を学んでいます。

 


そこから、個人的に関心のある話題を取り上げて、紹介したいと思います。

 


感想も書きたいと思います。

 


話題   

 


役立たない資格をなぜ求めるのか?

 


あまり役に立たない資格ですが、最近の学生は資格好きです。

 


なぜ学生は資格を求めるのでしょうか。

 


それは将来が不確実だから、とくにバブル崩壊後の長期不況で就職が不確実になっているから、その不確実性を縮減しようとしているのではないでしょうか。

 


こうした学生の行動の背景には、文化への不信と制度への信頼―すなわち、知識や教養は不要、単位と学歴、資格は必要という意識があると考えられます。

 


そして、そのことが学習の投資行動としての性格を強め、より少ない時間・資金・労力投資で、就職に有利な単位や学歴、資格取得に向かわせていると考えることができるのです(片瀬一男「大衆化した大学における信頼と学習」第49回日本教社会学会発表要旨集録)。

 


自分の将来の仕事は多様な可能性をもつと同時に、複雑で不確実なのです。

 


それは学生にとって「脅威」にほかならず、「過剰な負荷」や大きな不安を及ぼすものです。

 


だから、確実なものにみえる「資格」を求めるのですが、「資格社会」の成立していない日本社会、とくにバブル崩壊後の「就職超氷河期」を経験した日本社会では、それは幻想にすぎません。

 


感想

 


確かに、不安で将来が見えづらいからこそ、資格を求めることはあるかもしれないと思いました。

 

 

 

下記の本を参考にしました

 


『ライフイベントの社会学

   片瀬 一男著

 世界思想社