とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

思いやりは道徳原則か

こんにちは。冨樫純です。


ある倫理的課題に対して、哲学者の見解も参考にして、ぼくなりの結論を書きます。


理由も書きたいと思います。


課題


思いやりは道徳原則か


結論


原則だと思います。


理由


相手と全く同じ立場に立つことは難しいとしても、やはり原則であると思います。


相手のきもちになってあげることが道徳の基本だという考え方は、東洋でも西洋で一も語られている。


「わが身をつねって人の痛さを知れ」と 諺に言うのは、痛さというものが経験しにくいからではなくて、他人の痛みをわれわれが分かってはいても度外視してしまうからだろう。


自分の痛みと他人の痛みとのパランスをとらなくてはならない。


これら対する意地悪な反論がある。


まず第一に「同様な状況におかれた同様な人すべてによる同じ行為」というものは、ごの世には存在しない。


所変われば、人変わる、時が移れば人情も移る。


行く川の流れは絶えずして、しかも、もとの流れにはあらず。


君は同じ川に二度と足を踏み入れることができない。


厳密に「同じもの」が存在しない以上は、「同様な状況におかれた同様な人すべてによる同じ行為は同じに評価せよ」という原則は実行できな

い。


下記の本を参考にしました。


『現代倫理学入門 』

   加藤 尚武著

   講談社学術文庫