こんにちは。冨樫純です。
「政党支持態度という心理」についてのコラムを紹介します。
たしかに、大きな組織であることが信用を得ている側面はあると思いました。
政党支持態度は、必ずしも合理的とばかりはいえない側面を示す。
第1に、政党支持態度は、他の心理学的な態度と同様、容易には変わらないことがアメリカの研究で示されてきた。
第2に、アメリカでは政党支持態度は野球チームのファンの心理に似ているといわれており、自分とは異なる政党支持を持つ人間とも親しくつきあえるが、選挙での勝ち負け (特に大統領選挙での勝敗)には非常なこだわりを見せるという。
日本でも自民党への好意や忠誠心は、ジャイアンツへの好意や忠誠心と似たものがあるようだ。
実際に社会心理学者の飽戸弘は、ジャイアンツを好む心理と自民党を支持する心理には、「寄らば大樹の陰」 といった強い大きな存在に対する憧れという共通項があることを実証的に示している(飽戸,1975)。
そうすると、一度強く支持する政党ができると、その政党の候補者ならよく見えたり、その政党の內閣なら無条件で支持したりする場合も出てくるのである。
また、自分の支持する政党の良い評判は耳に入るが、批判は認識しないという情報のスクリーニングをもたらすこともある。
下記の本を参考にしました
『政治学』補訂版
(NewLiberalArtsSelection)
久米 郁男 他2名
有斐閣