とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

人と親密になる方法

こんにちは。冨樫純です。


「人間関係を進展させる諸条件」についてのコラムを紹介します。

 

仲良くなりたいと思う人には、同じような行動をし、ただ褒めるより、否定してから褒めた方が効果があるようです。

 

① 態度の類似性

 

ニューカム (Newcomb, 1961)は、互いに面識のない学生を半年間学生寮で共同生活させて、親密化の過程がどのように進行するかを調べた。


その結果、入寮当初は同じフロアの近いものどうしが親密であったが、日が経つにつれて、態度が類似した者どうしが親密になっていったという。


態度の類似した相手は「自分の意見に賛意を示す」 という報酬を与えてくれるだろうし、好意をもつ相手が自分と類似した考えをもっているということは、互いに認知的一貫性を求める気持ちを満たしてくれるからだろう。


② 他者からの評価


他者からの好意的な評価は、その他者に対する「お返し」としての好意を生み出すことがある。


ただし、 好意的な評価が複数回なされる場合には、その回数よりもパターンの影響を受ける。


アロンソンとリンダー (Aron-son & Linder, 1965) の研究では、被験者が他者からの評価的な発言を7回聞く場面を作り出したところ、否定的な評価から肯定的評価に転じる条件のほうが、好意的評価が続く条件よりも、その他者に対する被験者の好意度は高かった。


また、肯定的評価から否定的評価に転じる条件は、否定的評価が続く条件よりも、その他者に対する被験者の好意度は低かった。


下記の本を参考にしました


『心理学』第5版補訂版 

 鹿取 廣人 他2名

 東京大学出版会