こんにちは。冨樫純です。
「パノプティコン」についてのコラムを紹介します。
ぼくがこのような立場に置かれたら、耐えられないと思いました。
ベンサムが考案した監獄システムで「一望監視施設」と訳される。
効率的に囚人を監視でき、また囚人が自ら更生できる施設として計画された。
囚人が収容される独房は円周状に配置され、その中央にはすべての独房を見渡すことができる監視塔が立つ。
独房は監視塔に向かって開かれているために、囚人の行動はつねに 〈見られる〉状態にある。
また、監視塔の窓は巧妙に隠されているので、囚人には看守の姿を見ることはできないし、実際に見られているかどうかさえもわからない。
つまり、看守と囚人の関係は、一方的な〈見る一見られる〉の関係である。
したがって、囚人は自分の行動に、看守に 〈見られている〉可能性を常に織り込まなければならない。
こうして、囚人は看守の視線を内面化し、自分の行動を自らコントロールすることができるようになる。
自律的主体を生産する規律化を、近代社会の特徴の一つとしてとらえるフーコーは、「監獄の誕生』の中で、パノプティコンを規律化のための象徴的な装置として取り上げている。
下記の本を参考にしました
『現代政治理論』 新版
川崎 修 他1名
有斐閣アルマ