こんにちは。冨樫純です。
独学で、政治学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
散髪屋と美容室
どちらも調髪をしてくれる店であるが、 日本には、理容所 (いわゆる散髪屋) 美容所(いわゆる美容室) の2種類がある。
理容所は、頭髪の刈り込みやひげ剃りなどによって容姿を整えるのが仕事であり、 美容所は、パー
マ、スタイリング、化粧などによって容姿を美しくするのが仕事である。
そのために、理容師と美容師とでは、もっている技術が違うし、免許(国家試験) も違う。
このような区別をしているのは、日本以外では韓国と台湾だけである。かつての植民地支配の影響かもしれない。
伝統的には、男性は理容所に行き、女性は美容所に行くという棲み分けがあった。
しかし、最近では男性でも美容所に行くことが、
とくに若い人たちには多いので、客の側からすると、棲み分けは部分的には崩れているようである。
しかし、店の側の棲み分けは完璧に守られている。 理容師は理容所以外では仕事をしてはいけないし、美容師は美容所以外では仕事をしてはいけないのである。
これは次のように法律で決められている。
理容師法第6条の2理容師は、理容所以外において、その業をしてはならない。
美容師法第7条美容師は、美容所以外の場所において、美容の業をしてはならない。
「業をしてはならない」 というのは、法律によくでてくる言葉であるが、要するに仕事として行ってはいけないという意味である。
ただし、どちらの条文にも似たような 「但し書き」 がついており、病気などのために出かけることができない場合、婚礼その他の儀式に参列する者に対してその儀式の直前に行う場合は、理容所や美容所でなくてもよいことになっている。
それはともかく、出店するときに、理容所として届け出た店は理容師だけが、美容所として届け出た店は美容師だけが働くことができることになっているのである。
したがって、1つの店で理容師と美容師が一緒に働くことはできないのだ。
さて、QBハウスであるが、店舗の中には実は、理容所として届け出た店もあれば、美容所として届け出た店もある。
もちろん法律にしたがって、前者には理容師が、後者には美容師がいる。 そこで、やっかいな問題が生じる。
感想
ぼくの認識では、理容師と美容師の区別は髭剃りをするかしないかでした。
法律で決まっていたことに驚きました。
下記の本を参考にしました
『はじめて出会う政治学』
構造改革の向こうに
北山 俊哉 他2名
有斐閣アルマ