こんにちは。冨樫純です。
独学で、社会学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル
闘争が引き起こされる条件
人間にもともとそなわる「衝動」や「本能」といったものだけから闘争や競争を基礎づけるのはやはり無理があるという。
「人は敵対的な衝動に心の独立性を認めるかもしれないが、その心の独立性にもかかわらず、敵対的な衝動はやはり敵意の総体現象を基礎づけるに充分ではない」というのである。
ではどのように考えたらいいのだろうか。
ジンメルの言い分はこうだ。
まず、人間が闘争や対立へと向かう強い傾向をもっていることはいったんは認めよう。
しかし、そうした「生」の傾向が現実のなかで実現するか否かは、やはりある種の条件に依存する。
その条件とは、その闘争の結果生じる危険をおかしてまでも何かが獲得されるのかという「客観的利害」が存在するか否かである。
つまりそうした利害が存在すると考えられる場合に、人は闘争状態を引き起こす。
つまり、闘争とはもともとの人間の自然的本性にかなった状態であると同時に、それが何らかの利益をもたらす場合に現実の場面で尖鋭化すると考えられるのだ。
また、そうした条件がないと闘争そのものが持続しないというのだ。
闘争は、リスクをはらってでも、それによって何らかの利得が得られるなという直観が働く場合、引き起こされやすい。
感想
当たり前と感じるのは、現代だからだろうか。
本能的な闘争の方がレアな感じがします。
下記の本を参考にしました
『ジンメル・つながりの哲学 』
菅野 仁