こんにちは。冨樫純です。
「鎖国はなかった?」ついてのコラムを紹介します。
たしかに、全く外国との交易がなかったとは考えられないと思いました。
最近、降って湧いたように「鎖国などなかった!」という妄言が広まっていますが、 ウソです。
いちいち断るのも煩わしいほどですが、これについて触れておかないと、「鎖国などないって最先端の知識を知らないのか、この著者は!?」とあらぬ言いがかりを受けかねないので、ひとこといっておかねばなりません。
「鎖国などなかった派」の主張を聞くと、当時、「鎖国」などという言葉はなかった。
しかしながら、当時「言葉」 としてなくても事実として存在しており、 後世に名を付けるなどということは歴史上頻繁に行われています (幕府 藩 幕藩体制 藩士など)ので、こんなものはまったく理由になりません。
また、当時、 幕府は清朝朝鮮 オランダなどと交易しており、国を鎖しているわけではなかった!
それは確かに事実ですが、そういった例外的な国以外のほとんどのすべての諸外国とは国を鎖ざしていたので、例外的に開いている方ではなく、圧倒的多数の鎖している特性から「鎖国」と名付けたにすぎまぜん。
一例外があったから 「鎖国ではない」 など、揚げ足以外の何物でもありませんし、名と体が異なる歴史用語など、他に数えきれないほどあります (銀箔が貼られた形跡すらないのに 「銀閣」など)。
新説が出てきたとき、その新説がデタラメということはよくあることですので、 鵜呑みにしないことが大切です。
下記の本を参考にしました
『暗記がいらない世界史の教科書 』
本当の教養を身につける
神野 正史著
PHP研究所