とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

タイトル詐欺か

こんにちは。冨樫純です。

 


本を紹介します。

 


①この本を選んだ理由

 


社会学で有名なマルクスに興味があり、新書なので読みやすいと思い購入しました。

 


②こんな本です

 


マルクスだったらこう考える』

 的場 昭弘著

 光文社新書

 

 

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マルクスだったらこう考える』というタイトルから普通に想像すると、今のたとえば格差問題や教育の問題、政治の問題などに対して、「マルクスだったら、こう考えるよね。

 


そうすると、こういった問題も解決できるよね、という内容になっていて、マルクスの理論もわかりやすく理解できて、今の社会の問題ともつながって考えられるんだ!

 


という印象をもたれると思いますが、まったく違います。

 


さらに、初心者向けの本でもありません。

 


③ こんな言葉が印象に残りました

 


現在日本では若年層の人口が減っています。と同時に、彼らの就職率も低下しています。

 


ひと昔前ならば、多少景気が悪くても、企業は彼らの雇用を確保したはずですが、企業に余裕がなくなった今、彼らはフリーターになるケースが増えています。

 


黄金企業自体はどんどんアウトソーシングと称して、派遣社員を雇い入れています。

 


そして正社員は、ごく一部の大学の卒業生に集中していっています。一流企業の入社試験において、従来の指定校制を青田買い防止のため実力主義に変えたとたん、ますます有名大学出身の社

員が増えはじめるという、皮肉な現象が起こっているのです。

 


競争社会では、試験に強い者が上位を占めるのは当然で、そこから排除された若者はフリーターになるしかありません。

 


そのような流れを受けて、現在多くの大学で、 英会話や会計学、 コンピュータなどの実務教育が流行しています。いずれも、海外や就職などですぐに役に立つスキルです。

 


この傾向は一見いいことずくめのようですが、実際には企業が研修にかけるお金をケチって、大学に任せようとしているにすぎないようにも見えます。

 


しかも、ここで教えられる英会話は、けっしてハーバード大学コロンビア大学の大学院で学ぶための英語ではありません。

 


ここで学ぶエリートたちは、むしろ昔ながらの読み書きを要求されているのです。

 


ですから若者たちが英会話を学んだからといって、すぐに国外で活躍することなど夢物語です。

 


移民労働者として、アメリカのマクドナルドでバイトをするのに役立つくらいでしょう。

 


このように実務教育とは、競争社会の中で落ちこぼれた者を満足させる方法でもあるのです。

 


(本文より引用)

 


④この本が気になった方への2冊はこちら

 


超訳資本論

的場昭弘

祥伝社新書

 


『大学生に語る 資本主義の200年』

的場昭弘

祥伝社新書

 

 

 

興味を持ってくれた方はいるでしょうか?

興味を持った方は、是非読んでみてください。