こんにちは。冨樫純です。
独学で、社会学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル 育児ノイローゼの背景
「母親たちの育児ノイローゼ」問題を取り上げてみよう。
戦後の日本の家族の形態において、「核家族化」がよく指摘される。
とはいっても、核家族の割合はそれほど増えているわけではない。
むしろ、戦後はほとんど同じくらいの割合がつづいている。
戦後の家族形態において大きく変化したのは、核家族の増加よりも、多世代同居所帯の減少と、単身所帯の増加だ。
しかし、多世代同居が減少したということは、結果的に、子どものいる家庭の多数が、核家族というかたちをとるということになる。
子育てが多世代同居家族で担われないということは、子どもたちは、かつてのように、祖父母や他の親族などの複数の大人との日常的なコミュニケーションの中で育てられる傾向が減ったということでもある。
しかも、地域のおじさんやおばさんが、他家の子どもにも注意を払うという〝地域の子育て力〟も薄れつつある。
基本的に、父母(夫婦)だけが、その担い手になるという状態が主流になったのだ。
といっても、父親は「仕事人間」なので、母=妻だけが育児を担うという、 母子関係中心の育児が、社会的に拡大したといった方がいいだろう。
育児ノイローゼ現象の背景には、こうした核家族(実態は母=妻のみ)による子育てといった問題があると思う。
感想
よく言われる議論ですが、改めて言われると、そうかも知れないと思いました。
下記の本を参考にしました
『男性学入門』
伊藤 公雄
作品社