こんにちは。冨樫純です。
「3大発明」についてのコラムを紹介します。
「大航海時代」もそうですが、「ヨーロッパ人は貿易が得意」という印象を受けます。
ヨーロッパ近代の幕をあけたルネサンスが、多くの点でイスラーム文化の恩恵をうけていたことは、よく知られている。
とりわけ「3大発明」 とよばれるもののうち、少なくとも羅針盤と火薬(火砲) は中国起源のもので、それがイスラーム教徒をつうじてヨーロッパに伝えられた。
もとより、この過程で羅針盤にはヨーロッパ人の手で改良が加えられ、とりわけ銃砲による弾丸·発射·爆破に必要な黒色火薬 (木炭 硫黄のほか硝石をふくむ)は、中世末期のヨーロッパで発明されたらしい。
いずれにせよ、「大航海時代」にボルトガルがイスラーム商人を駆逐してインド洋の海権をにぎり、いちはやく東南アジアへと進出できたのは、すでにこのころ、火砲の威力においてヨーロッパが東洋にまさっていたことの証拠であろう。
また、1543年ポルトガル人の種子島漂着以来、おどろくべき速度で戦国大名のあいだに普及した火縄銃 (マスケット銃)も、16世紀ヨーロッパにおける金属工業の水準の高さなしには考えられない。
他方、スペインはたくみな策略と火砲の威力でアステカインカ両帝国をほろぼしたが、これらの国の主要な農作物であるトウモロコシをヨーロッパに伝えた。
もう一つ南アメリカからヨーロッパにもたらされ、18世紀以来各国に普及したのはジャガイモで、日本にも、おそらく江戸時代の初期、オランダ船がこれを運んできたといわれている。
下記の本を参考にしました。
『新 もういちど読む 山川世界史 』
「世界の歴史」編集委員会 (編集)
山川出版社