こんばんは。冨樫純です。
本を紹介します。
①この本との出会い
タイトルに惹かれて購入しました。
②こんな本です。
『すべてのJ-POPはパクリである』
現代ポップス論考
扶桑社
表題の「すべてのJ-POPはパクリである」というセンセーショナルな言葉が議論を呼んだ本書。
ヒット曲によく使われている「カノン進行」という言葉も世に知らしめた。
だが、本書で書かれていることの幅は単なる「パクリ批判」などの矯小なものでは決してなく、現代社会におけるものづくりの真髄にまで達する。
ヒット曲の秘密を知るための音楽批評を超えた、現代社会批評の書。クリエーターのみならず、作品を楽しむ消費者目線でも楽しめる。(本文より引用)
③こんな言葉が響きました。
CDのアイテム化について説明していきましょう。
ご存知の通り、AKB48はCDを握手券や投票券にしています。秋元康さんは、
「ほとんどの人は音楽よりもイベントが好きでしょう」と発言していたのですが、単純明快なジャンケン選抜や、総選挙などの勝負論は確かに人を夢中にさせるものです。
AKB48はCDも「多くあるグッズのうちの一つ」という考え方を発明したわけです。歌手だったらCDを売ってなんぼいう考え方よりも、もっと世の中の関心を引く楽しいことはイベントである、という方針を打ち出していきました。
極端に言えば、仮にいい曲だったとしても曲の良さが優先ではない、ということをいち早くやっていたのがAKB48だったのです。
この割り切りは秋元さんが作詞のみで作曲まではしない人である、ということが影響しているのではないかと私は考えています。
同じプロデューサーでもモーニング娘やハロプロのアイドル全般を手掛けるつんくさんは作曲もする人です。
ハロプロ全盛期から現在に至るまで、よくぞあれだけの曲を生み出してきたものだと感心してしまいますが、楽曲以外の売り出し戦略を考えることに割く時間はつんくさんよりも秋元さんのほうがはるかに長いはずです。
もちろんつんくさんもプロデューサーとしてさまざまなハロブロアイドルの売り出し戦略を考えていたこととは思いますが、
「CDをアイテム化する」という発想は作曲をし自らもアーティストであるつんくさんからは生まれにくい割り切り方だったのではないでしょうか。
(本文より引用)
④この本が気になった方への3冊はこちら。
講談社文庫
『カメダ式J-POP評論』
ヒットの理由
亀田誠治著
『サザンオールスターズ 1978-1985』
スージー鈴木著
興味を持ってくれた方はいるでしょうか?
興味を持った方は、是非読んでみてください。