とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

安心感を求める若者たち

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、社会学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル 

 


安心感を喪失した関係

 


近年の非行少年たちは、日頃からの人間関係に安心感をもっていない。だから、仲間との関係が一時的にでも揺らぐことを極端に恐れる。

 


その場の空気をしらけさせるのではないかと不安におののいてしまう。 互いの関係を維持するうえで、集団の安定した紐帯(結びつき)という後ろ盾がないから、「自分のやりたいようにやる」とは間違ってもいえない。

 


外見上は、かつてと同じようなグループに見えても、その内実は、その場限りの刹那的な人間関係へと変質している。

 


非行少年たちが人間関係に安心感を抱けなくなったのは、自己肯定感の基盤が揺らぎやすくなったからである。

 


他者からの自己承認を得ることなくして、不安定な自分を支えきれないと感じるようになったからである。

 


だから、たとえ安心感の得られない人間関係であったとしても、彼らがそこから自律的に振る舞うことは難しく、むしろ逆に、その関係の維持に躍起になってしまう。

 


そして、このような傾向は、じつは非行少年に限らず、近年の若者たちに共通して見受けられる特徴である。

 


彼らは、1人で犯罪に走る力量も自信もなく、自己の不安を打ち消すために、ただ強迫的に群れているだけである。

 


そこには、かつての少年たちを犯罪へと駆り立て

たような仲間を統合しつつ牽制させあう強固な紐帯が見当たらない。だとすれば、むしろこれは脱集団化と呼ぶべき現象だろう。

 


感想


「近年の非行少年たちは、日頃からの人間関係に安心感をもっていない。だから、仲間との関係が一時的にでも揺らぐことを極端に恐れる」という箇所がおもしろいと思いました。

 


だから、空気を読んだ言動が重要なのかもしれないと思いました。

 


下記の本を参考にしました

 


『Do! ソシオロジー』改訂版       

 現代日本社会学で診る

 友枝 敏雄 他1名

 有斐閣アルマ

 

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