とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

少年犯罪は増加しているか?

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、社会学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル 

 


少年強盗事件の増加

 


近年、少年犯罪は集団化していると指摘されることのほうが多い。

 


最近の少年たちが、単独ではなく集団で事件を起こす傾向を強めてきたのは事実である。

 


オヤジ狩りのような路上強盗が端的に示す短絡的で粗暴な犯行においては、とりわけそうである。

 


単独犯によるオヤジ狩りなどほとんど耳にしないし、犯罪統計によっても集団化の傾向は裏づけられている。

 


しかし、少年犯罪の集団化という近年の傾向を、私たちが従来から抱くイメージにそって理解しようとすると、 昨今の少年たちのリアリティとは食い違ってしまう。

 


たとえば、現代のいじめが往年のそれとは内実をまったく異にしているように、少年による集団事件の増加という事実も、往年の非行グループによる犯行とは、その様相を大幅に異にしている。

 


近年、少年犯罪の実態はどのように変化してきたのだろうか。

 


少年補導の専門家の知見や犯罪統計にもとづき

つつ、その動向を整理しておくことにしよう。

 


集団化と並んで指摘されてきた少年犯罪の特徴は、その凶悪化である。

 


1960年代の半ばから90年代の半ばまで、少年による凶悪犯罪の摘発数は、ほぼ一貫して減少の傾向にあった。

 


少年非行が戦後最悪といわれた80年代後半における第3の波のピーク時でさえも、凶悪犯罪はさほど上昇することなく、そのまま最低数を更新しつづけていた。

 


それをもって当時は、遊び型非行のなどと形容されたりもした。

 


しかし1990年代の半ばから、少年による凶悪犯罪は上昇の傾向へと転じた。

 


その内訳を見ると、凶悪犯罪の典型である殺人犯

は、一般に私たちが予想するほどには多くない。

 


戦後もっとも多かった60年代の初頭と比べれば、その4分の1程度である。

 


ところが、その一方で、強盗事件の急増には目を見張るものがあった。

 


たとえば、その増加率がもっとも激しかった90年代半ばには、少年凶悪犯の約7割が強盗犯によって占められていた。

 


少年による凶悪犯罪の増加は、この強盗犯の影響によるところが大きかったのである。

 


感想

 


テレビ報道の影響か、少年犯罪は増加の傾向があると思っていました。

 


そんなことはないようです。

 


テレビ報道を鵜呑みにしてはいけないかもしれません。

 


下記の本を参考にしました

 


『Do! ソシオロジー』改訂版       

 現代日本社会学で診る

 友枝 敏雄 他1名

 有斐閣アルマ

 

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