こんにちは。冨樫純です。
本を紹介します。
①この本を選んだ理由
タイトルがおもしろそうだったので購入しました。
②こんな本です
『その日暮らし』の人類学
もう一つの資本主義経済
小川 さやか著
わたしたちはしばしば、「働かない」ことに強くあこがれながらも、計画的にムダをなくし、成果を追い求め、今を犠牲にしてひたすらゴールを目指す。
しかし世界に目を向ければ、そうした成果主義、資本主義とは異なる価値観で人びとが豊かに生きている社会や経済がたくさんあることに気づく。
「貧しさ」がないアマゾンの先住民、気軽に仕事を転々とするアフリカ都市民、海賊行為が切り開く新しい経済・社会……。
本書では、わたしたちの対極にあるそうした「その日暮らし、Living for Today」を人類学的に追求し、働き方、人とのつながり、時間的価値観をふくめた生き方を問い直す。
③こんな言葉が印象に残りました
「トングウェ人は、できるだけ少ない努力で暮らしを成り立たせようとしている」という掛谷の発見は、当時のわたしには衝撃だった。
物心がついた頃から「努力」とは最大限にする
ものであり、努力に「最少の」がつくのは、なんだか語義矛盾に思えたのだ。
最少生計努力の原則は、トングウェ人たちに自然の改変を最小限にとどめ、原野の自然と共存しながら暮らすことを可能にしていた。
挨拶に長い時間をかけ、近隣の村々をぶらぶら
訪ね歩くことを楽しみとしている人びとの暮らしは、どれだけ多くを生産できるかを競い合いながら、日々の生活に追い詰められているわたしたちの資本主義社会とはまったく異なる世界に思えたものだ。
(本文より引用)
④この本が気になった方への2冊はこちら
『チョンキンマンションのボスは知っている』
アングラ経済の人類学
小川 さやか著
春秋社
『くらしのアナキズム』
松村圭一郎著
ミンマ社
興味を持ってくれた方はいるでしょうか?
興味を持った方は、是非読んでみてください。