とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

文化人類学入門

こんにちは。冨樫純です。

 


本を紹介します。

 


①この本を選んだ理由

 


以前から、文化人類学に興味があり、入門書から読んでみようと思い、購入しました。

 


②こんな本です

 


文化人類学を学ぶ人のために』

 米山 俊直 他1名

 世界思想社

 

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異なる慣習、異なる風俗、異なる顔立ち、異なる言語―われわれとは違う価値観にしたがって生きている人びとを理解し、自らをとらえ直すための知的地平を開く。

 


地球時代の異文化探訪。

 


③こんな言葉が印象に残りました

 


互酬性や贈与の原理は、私たちの社会においてもしばしばみられる。

 


たしかに、私たちは、市場経済の原理にもとづく市場交換によって日用品を購入して生活している。

 


しかし、より親密な人間関係をもつ人びととの間では、市場交換とは別の原理でもののやりとりをしている。

 


たとえば、恋人どうしの間では、贈りものの交換をするが、これは市場交換ではなく互酬性の原理により行われている。

 


贈りものは値切ったり、強要したりせず、原則として送り手の自由意志にまかされている一方、贈りものをもらった側は、今度は相手に贈りものをしなければならないという義務感をもつことになる。

 


しかも、相手の贈りものとバランスをとるように、贈りものの返済がなされる。

 


贈りものの交換は、私たちの社会においても、トロブリアンドと同じように互酬性の原理で動いていることを示している。

 


私たちの社会で贈りものをしあうことを通じて、より強いパートナー・シップがつくりだされることになる。

 


もっとも親密な人間関係の単位、家族という単位の内側では、贈りものは、さらに日常化され、反対給付をともなわない場合さえも出現する。

 


父親や母親は、子供のために、なんのみかえりも期待しないで、食事を与え、衣服を与え、現金さえも与える。

 


これは、無償の贈与とでもいえる行為である。

 


しかし、両親から無償の贈与を受けとった子供たちも、やがては成人して親となり、今度は自分の子供たちに無償の贈与をくりかえしていくだろう。

 


(本文より引用)

 


④この本が気になった方への2冊はこちら

 


『ようこそ文化人類学へ』

 異文化をフィールドワークする君たちへ

 川口 幸大著

 昭和堂

 


『日本で学ぶ文化人類学

 宮岡 真央子 他2名

 昭和堂

 


興味を持ってくれた方はいるでしょうか?

興味を持った方は、是非読んでみてください。

 

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