とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

恋愛がめんどくさい

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、社会学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル  男性にとっての恋愛

 


男性を通じた自己実現というのは、男性にとってみれば、過酷で場合によっては理不尽な要求でもある。

 


「男の子は男らしく」「女の子は女らしく」と、子どもの性別によって期待の違う傾向が強い日本の社会では、男の子は子どもの頃から「将来」のために厳しい受験戦争に駆りだされる。

 


フツウのサラリーマンになんかなりたくない、夢や希望を追求したいと思っても、そんなにフラフラしていたら将来がダメになる、と親や周囲は猛反対するだろう。

 


「フリーター」や「プータロー」も、女性なら「家事手伝い」の名目で大目に見てもらえるのに、男性ならほとんど「落伍者」あつかいされかねないのだ。

 


就職すれば、女性のようなあからさまな差別には遭わなくてすむものの、「過労死」さえ無縁ではないほどの労働が要求される。

 


そのような必死の努力を強いられる男の子、男性を通じて女性が自己実現をしようとするのは、いわば「ただ乗り」するようなものというのはいいすぎだろうか。

 


厳しい生存競争に耐えるのが、将来の「妻」という他者の自己実現を合わせて引き受けるためだとしたら、それで「男らしさ」のプライドが満足される男性もあろうが、理不尽な思いを抱く男たちも少なくないにちがいない。

 


しかも、デフレや不況で雇用の不安定な現在、どんな男性が、「妻子を一生養う」だけの経済力を保持し続けられる自信がもてるだろうか?

 


そのうえ現代では、「まじめ」は嫌われて「面白い」「やさしい」男性でなければ恋人にする魅力がないといわれる。

 


男性にとって、将来の社会経済的地位の達成をめざした努力をしながら他方では現代の若者らしく、おしゃれにも気を遣う、女の子を楽しませるジョークも豊富、やさしくもあらねばならないなど、ほとんど法外な要求だ。

 


こう見てくれば、「女の子」や恋愛に興味ないわけじゃないけど、「めんどくさい」、そのために気を遣いお金も使わなけりゃいけないのなら、一人で好きなことしてるほうがずっといい。男性がそんな気持ちになるとしても不思議ではない。

 


感想

 


ぼくも恋愛が好きではない理由も、めんどくさいからなので、共感できると思いました。

 


下記の本を参考にしました 

 


ジェンダーで学ぶ社会学』  

 伊藤公雄 牟田和恵編著

 世界思想社

 

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