とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

女性の脳は理数系に向かない?

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、社会学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル 

 


女性の脳は理数系に向かない?

 


昨今、脳生理学の発展によって脳の性差に注目が集まっている。

 


脳の性差を論じる書物はさまざまであるが、そのなかでときどき見られる拙速な議論に、少しずつ解明されてきた脳の構造の性差を男女の能力が先天的に異なることの証拠とするものがある。

 


そうした議論でよくとりあげられる能力性差の定説は、「言語能力は女性、 空間把握能力や理数的能力は男性が優れている」というものだ。

 


能力に先天的な違いがあるからこそ、同じ教育を授けようとも男女は異なる発達を遂げ、結果として社会での地位や役割に差が生じる。

 


それは自然なことである。

 


ややもすると脳の性差論は、男女間の格差を当然視する議論にまで飛躍する。

 


1970年代以降のフェミニズムや人的資本論を背景とした教育研究は、そうした議論に対して「女子と科学・技術」 「女子と数学 」とい うテーマを、解決可能な社会問題として立ち上げてきた。

 


近年の国際的な学力調査は、国際比較の観点から注目を集めているが、能力の性 差という点でも興味深いデータを提示してくれている。

 


たとえば、1995年年のIEA(国際教育到達度評価学会)によるTIMSS(第三回国際数学・理科教育調査)では、全体として男子のほうが数学・理科の成績が高い傾向が見られるが、男子優位ではない国も多い。

 


日本は男子優位の成績結果が見られる国であり、また、学力差以上に、「理科・数学」に対する「好き嫌い」の感情および成績の自己評価に関して、性差がより大きいという特徴をもっている。

 


2000年のOECD  によるPISA(生徒の学習到達度調査)では、「読解能力」に関してはほとんどの国で女子の成績が優位、「数学的リテラシー」に関しては半数の国でのみ男子の成績が優位といった結果が出ている。

 


これらの国際調査は、学力の性差が国によって、つまり、文化や教育の状況によって異なることを示唆している。

 


子どもたちの学力に影響をおよぼす 「文化や教

「育の状況」のなかには、当然のことながらジェンダーという要因も含まれるにちがいない。

 


「女子と科学技術」 「女子と数学」といったテーマは、ジェンダーの観点から学校教育を見る切り口の一つにすぎないが、今日の学校文化が内包するセクシズム(性差別)について重要な問題を提起している。

 


1950年代、60年代の先進諸国において学校教育の急速な量的拡大、いわゆる種差別「教育爆発」が生じた後、 人種差別や階層などの社会的不平等の視点による教育研究が盛んになり、学校教育におけるセクシズムという論点も注目を集めた。

 


感想

 


確かに、リケジョと言われるように、理系の女子は珍しい感覚はあります。

 


本来は、そんなに珍しいことではないのかもしれません。

 


下記の本を参考にしました 

 


ジェンダーで学ぶ社会学』  

 伊藤公雄 牟田和恵編著

 世界思想社

 

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