とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

人を間引くとは

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、社会学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル 間引かれるのはどっち?

 


「間引き」という言葉は、現在では死語になりつつあるが、かつての日本で人口調節が要請されるとき、母体へのダメージをより少なくするために、堕胎よりも、間引く行為が多く選択されていたことは、聞き書き・禁令などの資料からも明らかであ。

 


民族学の用語でいえば、世界中で広範に観察される嬰児殺しである。

 


そのとき、間引かれるジェンダーに偏りがあることは、よく知られていることである。

 


たとえば、資料のなかで出生間隔の長い女性が、男児ばかりを生んでいたり、あるいは、間隔をおいて最後に生まれた子どもが男児であることが多いなどというアンバランスが見られるとき、性選択的な間引きがおこなわれているのではないかと推測できる。

 


避妊や堕胎と違って、性別や身体状況を見届けたうえで、選択的に実行される間引きは、貧窮や婚外子ゆえに実施するという性別の要因の関与しない事例ももちろんあるが、全体として女児に対して多くおこなわれたという事実は否定しがたいのである。

 


柳田国男の指導のもとで1935年におこなわれた産育習俗調査によれば、女児であることを理由としてあげている府県が明白に存在する。

 


これは、跡継ぎとして、また労働力として男児を望む風潮が強かったことの反映だとみなすことができよう。

 


感想

 


間引くというと、林業や農業でよく行われるますが、「人」を間引くこともあった事実を受け入れなければならないと思いました。

 


下記の本を参考にしました 

 


ジェンダーで学ぶ社会学』  

 伊藤公雄 牟田和恵編著

 世界思想社

 

 

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