とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

女性議員が少ない理由

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、社会学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル  政治とジェンダー

 


2006年6月現在の女性の衆議院議員は480人中43人で比率にすると9.2%、IPU(列国議会同盟) ランキングで178カ国中136位である。

 


参議院は14%(242人中34人)。 地方議会議員は2005年末にようやく8.6%までに達したものの、いまだに半数弱の議会がいわゆる「女性ゼロ議会」である。

 


日本の女性政治家の少なさは半端ではない。なぜなのか、それをどうすべきか。

 


こう述べたとき、必ず出てくる意見がある。

 


「政治家に大切なのは、政策。 女性とか男性と

かは関係ない!」。

 


しかしながら、 21世紀の今なお延々と積み重なっている「ジェンダーの歴史」は、まだまだ重い。

 


「圧倒的多数の男性のなかに少しだけ女性が混

じる」状態を不可解に感じない無意識の思いこみ。

 


女性が入りにくい選挙制度、マッチョな議会のあ

り方。 「子どもをどうするの……」 「夫がかわいそう」 「あの女性議員は特殊な存在・・・・・・」 「女性議員はマドンナ”か“男のような女〟」。

 


そうした社会のジェンダーのありようが、女性たちを政治から遠ざけ、困難をかいくぐって政界に入った女性たちを悩ませ、挫折させる。

 


「政治の世界」はいまだに、数的にも質的にも“ジェンダーばりばり”の世界なのである。

 


その結果、何がおこっているのか。

 


政治にゆがみが生じている。政策決定が一定範囲のジェンダーを背景にしてしかなされないために生じる、ゆがみである。

 


性と生殖の自己決定権の確立、セクシュアリテ

ィやドメスティック・バイオレンス、 戸籍に関す

る課題解決、女性/若者の非正規労働者化への対

応、母子家庭に多く見られる貧困の女性化の問題

解決などなどの主張は、政策課題としての優先順

位を低く見積もられ、解決への進展をなかなか見

いだせない。

 


それどころか、ジェンダー平等に向けて積み上げてきた到達すら崩そうという、いわゆるバックラッシュの動きが顕在化している昨今である。

 


「性別より政策」というけれど、 「男として、女

としてより人間として」などという人もいるけれ

ど、政治の世界の「ジェンダー差別をもとにした

権力構造」は歴然としてそこにあり、そうである

以上、「女性を政治の場へ」は古くて新しい課題

として、とりあげ続けられなくてはならない。

 


「なるほど、女性が必要なのですね。 でも、女性

ならば誰でもいいというわけではないでしょう」。

 


次に必ず出てくる反論がこれである。

 


バックラッシュの先頭に立つ女性議員が目立つ昨今なので、この反論は、かなりの現実味をもってきた。

 


基本的に、その通りである。

 


男性も多様であるのと同様女性も多様なのだから、「女性なら誰でもいい」わけがない。

 


しかし、差別をなくすためには区別をして、その区別に特別の配慮を払う必要がある場合も現実には存在する。

 


候補者選定に際しクオータ制を導入し、「数として」 女性議員を増やしていこうという運動は、時限的な動きであるという留保をつけたうえで、有効である。

 


婦人/女性の地位向上、婦人/女性問題の解決、男女平等の実現、男女共同参画社会の形成・実にいろいろな用語で定義され、女性たちの運動の批判や後押しを受けつつも、行政が主導して進められてきた日本の女性/男女共同参画政策であるが、ジェンダージェンダー・フリーといったカタカナ語が出はじめた頃から、ようやく政治の根幹にかかわるマターとして認識され、議会での緊迫した議論に登場するようになってきた。

 


バックラッシュは、真の意味での男女平等を生み出す産婆役のようなものだ。

 


政治の場での嵐をくぐらないと本物の男女平等は生まれない。

 


ジェンダーに敏感な視点をもった女性/男性議員であふれかえったときの議会を想像するだけでも楽しなるが、それは来るのか来ないのか、来るとしたらいつなのか?

 


まずは、政治の世界に、 ジェンダーに敏感な風

を入れなくてはならない。

 


感想

 


クォーター制に関しては、個人的には賛成です。

 


強制的でも必要だと思います。

 


下記の本を参考にしました 

 


ジェンダーで学ぶ社会学』  

 伊藤公雄 牟田和恵編著

 世界思想社

 

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