こんにちは。冨樫純です
独学で、社会学を学んでいます。
そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。
タイトル アメリカの「男性運動」の発展
男性学の発祥の地は、「ウーマン・リブ」の震源地でもあったアメリカ合衆国である。
まず、男性学と密接にかかわる、アメリカの「男性運動」の展開について書いておこう。
1970年前後のいわゆる「ウーマン・リブ」の華やかなりし時代、アメリカ合衆国では、女性運動の発展に対応して、当然のことながら、男性の側の運動もまた、発展した。
男性もまた、男性であるがゆえに、さまざまな差別を受けているという、男性の権利擁護の運動も、この流れの中で生まれた。
その代表的運動体である「自由な男」(フリーメン)は、会員募集のパンフレットでこう訴えているという。
なぜなのだろう。女が男より平均して8年長く生きるのは?
男が女より3倍も多く自殺するのは?
殺人事件の犠牲者の75%が男なのは?
10%の男しか子どもの保護養育権を勝ち取
れないのは?
学校の重大な問題でチェックを受ける生徒の大多数が男子なのは?
刑務所での男女の比率が25対1なのは?
救急患者の3分の2が男なのは?
落第者の3分の2が男なのは?
男は女の25%しか医者に行かないが、入院が15%長引くのは?
15歳から24歳までの少年の死因の80%が事故あるいは自殺なのは?
男性もまた、男性であるがゆえに不利な条件をかかえているという「男の権利剝奪」に対する反対運動の中でも、子どもの「養育権」をめぐる父親たちの運動は、大きな流れを形成した。
というのも、当時、離婚による子どもの養育権をめぐる裁判においては、圧倒的に妻の勝利に終わっていたからだ。
「なぜ男は男だという理由で、子どもと引き離されなければならないのか」と男性たちは声をあげた。
ちなみに、日本でも、養育権をめぐる動きは、戦後の家意識のゆらぎとともに、最近は、圧倒的に妻の側が獲得する傾向が増えている。
父親の養育権をめぐる問題は、今後、日本でも拡大する可能性もある。
このような動きは、単に「男性の権利回復」のみならず、男性自身のかかえている精神的・社会的負担への視点へとつながっていった。
男性たちも男性役割によって傷つけられている、という観点から、男性を対象としたセラピーなどが発展していったのである。
感想
歴史的に見れば、女性たちは最近ようやく差別がなくなってきたと思うので、男性差別だと声を上げるのはいかがなものかと思います。
下記の本を参考にしました
『男性学入門』
伊藤 公雄
作品社