とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

シフト調整の苦労

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、社会学を学んでいます。

 


そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。

 


タイトル 

 


看護の現場における社会的側面と社会外的側面の緊張関係

 


ちょっと話が変わるが、私は、あるきっかけから看護師さん(とくに師長クラスの中間管理職の人たち)と交流をもつ機会を得ているのだが、「人間関係論」ということで話をしなければならないときに、このジンメルの社会の「内部―外部問題」の話をしたことがある。

 


すると、複数の看護師さんから「その問題は、私たちが勤務表を作成するときに直面する悩みをよく表現してますね」という指摘を受けた。

 


一つのセクションの看護師たちの勤務の交代の形態は、ふつう師長が原案を作成するのが通例らしい。

 


その勤務表の作成というのが師長さんたちにとっては非常に心理的に負担になるというのだ。

 


なぜなら、勤務表の作成というのは事務的、機械的に行なうことができないからだ。

 


たんなる役割の担い手としてお互いに向かい合っているのであれば、あれこれ考えずにアイウエオ順でも年の順でも簡単に配置することができるだろう。

 


しかし、師長ともなれば、配下のスタッフの一人ひとりのプライベートな生活や性格上の相性なども自然とわかってくる。

 


そして女性が圧倒的に多い看護師の職場においては、師長自身も含めて彼女らは看護師でもあると同時に、生活の場面においても家事や育児において男性以上に重要な役割を担っていることが多い。

 


だから、看護師という役割だけを考慮して勤務表を作成することはできないし、スタッフもいわば自分たちの「社会外的」側面をも考慮した勤務表の作成を期待している。

 


感想

 


人をもののように配置できればいいのにと考えたことがある人は多いと思います。

 


協調性は社会で生きていく限りやはり不可欠だと改めて感じました。

 


下記の本を参考にしました 

 


ジンメル・つながりの哲学 』

   菅野 仁

   NHKブックス