とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

学習の3類型

こんにちは。冨樫純です。

 


独学で、社会学を学んでいます。

 


そこから、個人的に関心のある話題を取り上げて、紹介したいと思います。

 


感想も書きたいと思います。

 


話題 学習の3類型

 


学習=なにかを学ぶことを、「学習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」という三つに分類してみよう。

 


「学習I」はメッセージの学習をさす。

 


たとえばパプロフ心理学の古典的条件づけ実験で、犬が「ブザーの音=餌」というメッセージを学んでいき、よだれを垂らすようになるという学

習だ。

 


これに対し、「これは実験状況だ」というコンテクストを学ぶという学習があり、これを「学習II」と呼ぼう。

 


パブロフ実験を経験した犬が別の種類の実験の場で、これも同じ条件づけの実験だと理解したかのように行動したとき、「学習 II」がなされたという。

 


過去の「学習II」によってある人の習慣、相互作用の枠づけられ方、性格が形成され、自動的に固められていく。 

 


「“私”とは、学習 II の産物の寄せ集めである」ともいえるだろう。

 


ところが、「学習II」で習得した前提が問い直され、変革を迫られるような学習がある。

 


これを「学習IⅡ」と呼ぼう。

 


円と楕円の区別ができれば餌を与えるという条件づけを受けた犬に、楕円を徐々に丸く・円を平たくして識別不能に近づける。

 


犬は必死に識別しようとするが、じつは実験は「識別」ではなく餌が偶然与えられる「賭け」のコンテクストに変わっている。

 


このとき犬が元のコンテクストに囚われていると錯乱行動を起こす。

 


しかしこれは賭けだ(条件づけでない!)とか、実験者に従うなど無意味だ(実験の文脈から離脱していい!)という別のコンテクストに移行できれば錯乱を回避できる。

 

 

 

感想

 


一般的にイメージする学習は、学習Ⅰだと思いますが、ⅡやⅢは具体例がないので、わかりにくく感じました。

 


下記の本を参考にしました

 


『コミュニケーションの社会学

 長谷 正人 他1名

 有斐閣アルマ