こんにちは。冨樫純です。
「代表制」についてのコラムを紹介します。
古代ギリシャにおいてもうすでに、課税という制度があったことに驚きました。
「本来デモクラシーは直接参加が望ましいが、現代国家ではすべての市民がーカ所に集まるのは不可能なので、その代わりに、代表者を通じて政治に参加する間接デモクラシーを採用している」といわれる。
とはいえ、代表という観念自体は、中世ヨーロッパの身分制議会という、古代ギリシアに生まれたデモクラシーとは全く異質な起源をもっている。
しかも身分制議会の場合、会議が召集される理由は、諸身分の代表が自らの意見を表明するという側面よりは、むしろ君主の側で課税に対する関係者の承認を取り付けるという側面の方が強かった。
その意味では、代表制は必ずしも民主的であるというわけではない。
その限りでは、代議制デモクラシーというのは、ある種独特な組み合わせであり、本当にデモクラシーと呼べるのかについては、再検討の余地がある。
現代においてなお、議会とは国民の代表が自らの意志を表明する場というよりも、政府からの課税の提案に対し、関係者があれこれ異議を申立てる場なのかもしれない。
下記の本を参考にしました
『西洋政治思想史』
宇野 重規著
有斐閣アルマ