こんにちは。冨樫純です。
どの国家体制もメリット、デメリットがあり、そのバランスを採った体制が望ましいと思いました。
大量生産が可能となった資本主義は、経済システム上、恐慌ならびに失業という社会問題を本格的に抱え込むことになった。
それは、資本主義の特徴である自由経済という側面が、社会的には無計画に行われてきたということに起因する。
資本主義が構造的に抱える社会問題に対して、人びとの英知によって計画的に対処しようとする政治体制が、20世紀に異なる2つの形で登場した。
1つが1917年のロシア革命、 ソビエト連邦の成立を起点とする社会主義の諸国家の出現であり、もう1つが第2次世界大戦後にヨーロッパを中心に本格化した福祉国家体制の成立である。
社会主義国家は計画経済と平等な資源配分という理想を掲げ、福祉国家は完全雇用と社会保障政策を充実させて人びとの生活保障を果たそうとした。
それらの関係は、社会主義国家の登場の影響により、資本主義国家の側の対応策として、国家介入によって資本主義を変形させた福祉国家と、もともとの自由放任的な資本主義国家の3者関係として位置づけることもできる。
市場がもつ資源の効率配分機能を導入しない社会主義国家は生産と消費の水準上昇をはかることができず、また一党独裁的な政治体制が民主的議論をはばみがちであることから、1990年前後を境に大きく衰退、消滅していった。
他方、社会主義国家が衰退した段階において、福祉国家は、市場万能主義を唱える新自由主義的な資本主義国家と正面対比されることになる。
非効率的な国家の肥大化、人びとへの生活管理的態度が批判されている。
下記の本を参考にしました
『社会学』
新版 (New Liberal Arts Selection)
長谷川 公一 他2名