こんにちは。冨樫純です。
本を紹介します。
①この本を選んだ理由
タイトルが興味深く、前から気になっていました。
②こんな本です
『ケーキの切れない非行少年たち』
宮口 幸治著
児童精神科医である著者は、多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。
少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。
人口の10数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開する。
③こんな言葉が印象に残りました
健常人と見分けがつきにくい知的なハンディをもった人たちは、普段生活している限りではほとんど健常の人たちと見分けがつきません。
特に、軽度知的障害や境界知能をもった人たちは、通常の日常会話も普通にできるため、どこに障害があるのだろうと首をかしげたくなることもあります。
違いが出るのは、何か困ったことが生じた場合なのです。
いつもやっていることならいいのですが、いつもと違ったことや初めての場面に遭遇すると、どう対応していいか分からず思考が固まってしまうことがあります。
柔軟に対応するということが苦手なのです。
例えば、いつも乗っている電車が人身事故で止まってしまった場合、違うルートを柔軟に探すといったことが難しくなります。
パニック状態になる、同じ方法にこだわる、人に言われたとおりに流されてしまう、といったことになります。
困ったことがあった際に、柔軟な思考ができるというのはある意味での賢さですが、彼らはそうした思考が苦手です。
逆に言えば、何も困ったことが起こっていない場合、知的なハンディをもった人たちは普通の人と見分けがつきにくく、そのため気づかれず、忘れられてしまうのです。
(本文より引用)
④この本が気になった方への2冊はこちら
『境界知能とグレーゾーンの子どもたち』
宮口 幸治 他1名
扶桑社
『不器用な子どもがしあわせになる育て方 ー コグトレ』
宮口 幸治著
かんき出版
感想
非行少年の中には、少なからず「境界知能」の人々がいるという事実を知り、非行少年に対する見方が変わりました。
興味を持ってくれた方はいるでしょうか?
興味を持った方は、是非読んでみてください。