こんにちは。冨樫純です。
独学で哲学を学んでいるので、勉強してきたことを整理する感じで書いていきたいと思います。
哲学者を1人ずつ取り上げて、その思想、時代背景、感想などを書いていきます。
取りあげる哲学者や思想は、ほくが勝手に選んでいます。
哲学者 マルクス
思想 労働疎外の克服
本来、労働者のものであるべき生産物が、労働者から引き離されて資本家の手にわたり、労働者を支配する資本の力を増大させて、労働者の生活をますます非人間的なものへ追いやるという、労働の疎外が起こっているのである。
疎外とは、一般に、本来自分自身に属する親しいものが、なんらかの原因で自分から切り離され、よそよそしくなり、自分に対立する力としてあらわれる現象をさす。
資本主義において発生する労働の疎外を四つあげている。
第一は労働者がつくった生産物が、労働者の手を離れて資本家にわたる生産物からの疎外。
第二は労働そのものが自分自身のためのものではなくなる労働からの疎外。
第三は労働者の社会的な連帯が失われる類的存在からの疎外。
第四はこのようにして、人間が人間の本来のあり方から疎外される人間からの疎外。
このような労働の疎外を克服するために、その原
因である生産手段の私有(私有財産制度)を否定し、生産手段をすべて社会全体の共有にして、人びとが平等に働く社会主義を唱えた。
背景(資本主義批判)
彼は、「資本主義は素晴らしい」という当時の常
識とは、まったく正反対のことを述べたのである。
しかし、マルクスの資本主義批判は、とても合理
的で説得力のあるものであった。
その批判の要点とは、「資本家が労働者を搾取する不公平なシステムとしての資本主義」というものである。
そもそも、資本主義とは何だろう? それは、ご
く簡単に言うと「お金持ち(資本家)が資金を出し
て会社や工場をつくり、そこで庶民(労働者)を働
かせ、お給料を支払う」という仕組みのことである。
さて、ここで問題は「庶民(労働者)が、働いて生み出された富(利益)は誰のものか?」ということだ。「働いたのは労働者なのだから、労働者のもの!」と言いたいところであるが、実際に労働者がもらえるのは、彼が働いて生み出した富(利益)のほんの一部にすぎない。
つまり、労働者がどんなに一生懸命働いて多額のお金を稼いでも、彼に支払われるのは、彼が生活するのに困らない程度の賃金にすぎないのだ。
では、彼がそれ以上に稼いだお金はどうなったのかというと、それらはすべて資本家の懐に入っているのである。
「これは、資本家が労働者を搾取しているという構図である」
感想
ぼくも会社員として、資本家に雇われている身なので、搾取されている側面はあると思いました。
下記の本を参考にしました
新 倫理 清水書院(高校の教科書)
倫理資料集 第一学習社
『史上最強の哲学入門 』
飲茶著
河出文庫
『もういちど読む山川倫理 』
小寺 聡編
山川出版社