こんにちは。冨樫純です。
「中世の哲学」についてのコラムを紹介します。
宗教的にも、世界史的にも、さらには哲学史においてもキリスト教が影響を与えている。
キリスト教が偉大な宗教なんだと改めて感じます。もう少し深く勉強したくなりました。
中世においては、「哲学は神学の僕」と言われ、そこで論じられることの多くはキリスト教神学に関わる内容です。
アリストテレスを頂点とする古代ギリシアの哲学
は、キリスト教の出現によって新たな展開を見せました。
キリスト教は313年にローマ皇帝コンスタンティ
ヌスが発したミラノ勅令によってその信仰が認められ、392年にテオドシウス帝によって国教とされるや、世界宗教への歩みを確実なものにしていきました。
この途上において、キリスト教は教義を確立する
必要に迫られます。
この目的のために、キリスト教は、ギリシア哲学を利用したのです。
こうして成立した神学を教父哲学といい、アウグスティヌスにおいてその頂点に達します。
アウグスティヌスによって教義が確立されてしまうと、今度はその教義をどのように証明し、体系的なものへと構築していくということが、神学上の課題となります。
例えば、中世で盛んに試みられた神の存在証明はそのひとつです。
この課題に取り組んだのがスコラ哲学です。
スコラ哲学の時代はトマス·アキナスのときに全盛期を迎えます。
トマスはアリストテレスにならって、自然界のものは形相と質料からなると考えました。
この形相のうち、最高の形相が神なのです。それは世界の第一原因であると同時に、究極の目的であるような形相なのです。
下記の本を参考にしました
『1日で学び直す哲学』
常識を打ち破る思考力をつける
甲田 純生著
光文社新書