とがブログ

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古代ギリシアのオルペウス教

こんにちは。冨樫純です。

 


古代ギリシアのオルペウス教」に関するコラムを紹介します。

 


科学と哲学が似ているイメージがありましたが、

あいまいだったと言われて、納得しました。

 

 

 

古代ギリシアでは、自然科学と哲学の境界線が

あいまいだった。

 


自然科学の役目は現実世界の探究だが、実験·観察手段の乏しかった古代ギリシアでは、すぐ限界にぶち当たった。

 


それでもギリシア人たちは「より根本の部分を知りたい」との好奇心を持ち、そこから自然科学は内面的な根本原理の探究、 つまり哲学へとシフトしていった。

 


そんな自然科学と哲学に、紀元前6世紀頃からは神の要素も割って入ってきた。

ギリシア神話の神ではない。当時新しく台頭してきた、オルペウス教の神だ。

 


オルペウス教によると、我々の魂は肉体という不完全な牢獄に閉じ込められた“不死なる神(神的要素)”であり、正しい生き方をしない限り神的世界に救い出せず、永遠に輪廻の中をさまようとされている。

 


このオルペウス教の出現以来、「神の世界=魂の本来の住み家」 と考えられるようになった。

 


つまり、これからは、哲学に新たに「神の世界への接近→魂の救済」という神学的な目的が加えられたんだ。

 

 

 

下記の本を参考にしました。


『蔭山のセンター倫理』

  「思想」の背景と流れがわかる

    蔭山克秀著

 学研教育出版