とがブログ

本の紹介と、ぼくの興味があるテーマについて書きます。

ブランド品は女性のものか?

こんにちは。冨樫純です。

 

本を紹介します。

 

①この本との出会い

 


タイトルに興味が湧き、購入しました。

 


②こんな本です。

 


『ブランドの条件』

  山田 登世子著

  岩波新書

 

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その名がつくと、ただのバッグの値がたちまちはねあがる。

ルイ·ヴィトン、エルメス、シャネル、オーラを授ける「名前」の魔力。このマジカル·ワールドの謎を解く鍵は、メゾン「誕生」のシーンにあった。

ラグジュアリー」の本質に迫る、ブランド文化論の決定版。(本文より引用)

 


③こんな言葉が響きました。

 


ブルジョワジーの時代の到来とともに、賢沢はしだいに女性の領分に移行を遂げたのである。

ヴェブレンに従えば、女性のラグジュアリーな装いは伴侶たる男性の富の「代行的消費」の役割を担ったのだ。妻は、賢沢な装いで身を飾るだけでない。彼女自身の存在が家庭の「装飾品」なのであった。

 


ここで大切なこと、それは、こうした「賛沢の女性化」が「女性の家庭化」とともに起こったという事実である。

女の本分は家庭にあるという観念が生まれ、性役割分担が発生する。

「賛沢の女性化」はこの役割分担とともに誕生をみた。生産が男性の、消費が女性の領分とな

って、ジェンダーの境界線が引かれる。いまや賛沢は「家庭」の中にはいりこみ、貴族文化の時代のあのパブリックな晴れがましさを失う。

 


ブルジョワジーの時代とともにラグジュアリーはプライバシーの領域にあるもの、室内的なものと化したのである。ブルジョワジーの時代は「室内の時代」でもあった。女性は、自身を飾ることに熱心になると同時に、室内装飾にも同じ関心を抱く。

ファッション雑誌とインテリア雑誌が同じ女性誌の範疇に入るのはここに起源をもっている。

 


こうして「賛沢の女性化」は賛沢のプライベート化と室内化とともに進行した。

(本文より引用)

 


④この本が気になった方への3冊はこちら

 


『贅沢の条件』

  山田 登世子著

  岩波新書

 


『シャネル 最強ブランドの秘密』

  山田 登世子著

  朝日新書

 


エルメス

  戸矢 理衣奈著

  新潮新書

 


⑤まとめ

 


ブランド品というと女性が身につけるというイメージがありました。

この本を読んで、ブランド品が、時代とももに「女性のもの」になったという背景を知ることができました。

 


興味を持ってくれた方はいるでしょうか?

興味を持った方は、是非読んでみてください。