こんにちは。冨樫純です。
「国民年金の空洞化」に関するコラムを紹介します。
今となっては、ちょっと古い議論だと思います。
個人的には、人生100年時代だと思うので、年金に頼らない人生設計を考えています。
国民年金の空洞化という言葉を聞いたことがありますか?
勤めている人は会社などが加入手続きをしてくれるから、未加入はほとんどないけれど、学生や
自営業者などには、国民年金制度に加入手続きをしていない未加入の人がいる。
また、加入はしていても、 保険料を納付していない未納者もいる。
さらに、低所得で保険険料の免除を受けている人もいる。未加入者が99万人、未納者が172万人、免除者が400万人、合わせて約671万人。
国民年金の保険料を納めるべき第1号被保険者は約2000万人なので、その約1/3が保険料を払っていないことになる。
これを国民年金の空洞化と呼んで国民年金制度は破綻するという人たちがいる。
国民年金の財政基盤は第1号被保険者 2000万人だけでなく、 勤め人である第2号被保険者3800万人も支えているので、3割というのは大げさない
い方だ。
また、払うべき保険料を払っていない未加入・未納の人と、きちんと免除を受けている人を一緒にするべきではない。
でも、国民年金の財政基盤という点で問題があり、負担が現在のほかの第1号被彼保険者や第2号被保険者にしわ寄せされているのは事実。
また、老齢になったときに受け取る年金の額が少なくなったり、未加人·未納の人では無年金になることもあり、これは財政面で将来の負担が減ることではあるけれど、老後の生活保障とい点ではたしかに間題だ。
未加入・未納を少なくするために個別の届出案内などの対策もとられ、また、2000年の改正で保険料を少しでも払いやすくするように半額免除制度も導入された。
また、この問題の抜本的解決のために税方式への転換を主張する人もいるが、それにはそれで難しい問題もある。
下記の本を参考にしました。
『はじめての社会保障 』福祉を学ぶ人へ
椋野美智子・田中耕太郎著 有斐閣アルマ