こんばんは。冨樫純です。
本を読んでいて、心理学的で、なるほど、と思った箇所があるので紹介します。
男子トイレのパーソナルスペース
心理学では、この縄張りのことをパーソナルスペースと呼んでいる。
人も、川魚の鮎同様に縄張りを持っており、自分の縄張りを侵されたくはないのだ。
男子トイレで便器が入り口に近いほうから、ABCDEの五つ並んでいるとする。
このなかで一番好まれるのは、入り口から一番遠いEである。
最も使われないのが一番手前のA。
それ以外は、BCDの順で使われる。
これは、男性なら経験的に知っていることであるが、心理学では実験で確認されている。
Eは誰にも邪魔されずにゆっくりと用を足すことができる。仮に、後から四人が入ってきても、一番端なので片側は他人に圧迫されなくてすむ。
だから、Eが空いていればそれを選ぶ。
ところがAは他の人が出入りしたりするときに気になってしまう。落ち着いて用を足すことができない。何人もが後から後から入ってくれば、その人たちに気を取られて自分の用どころではなくなってしまうこともある。
わざわざEまで行かなくても、という気分の時には、なるべく歩かなくてすむBを選ぶ。
心理学では古典的な実験の部類に入るが、隣に人がいる場合、一人分離れた場所にいる場合と、自分ひとりだけの場合とで排尿の所要時間が異なることがわかっている。
隣に人がいる場合が一番排尿時間が短い。
集中できないので、さっと終わってしまうのである。
また、排尿の準備が終わって排尿が始まる時間までの調査も行われている。
隣に人がいると、排尿が始まるまで時間がかかる。隣の人が気になるのである。
私たちは、それだけパーソナル·スペースの影響を受けているのである。
下記の本を参考にしました。
『人は見た目が9割』
竹内一郎著